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何度か会っているうちに、アリスはブラッドを理解したはずだ。
 だけど、理解すればするほど彼がわからなくなってくるようにも思えてくる。
 優しいところを見せたり、冷たいところを見せたり、意地悪なところを見せたと思ったら、また優しかったり。
 自分を隠すのがうまいのだろうか……。
 いくら、彼を知っても本当の彼だけは見えてこない。
 だが、彼をもっと知りたい……とさえも思えてくる。
 彼は自分の事は何も話さない。
 好きな紅茶の話やそういったことは話してくれるが、自身のことはまったく。
 話してこないから、アリスも聞くに聞けない。
 ソファに座って本を読んでいる振りをしながらアリスはちらっとブラッドを見た。
 やはり、仕事をしている彼は真剣で、いったいどんなことをやっているのか興味が出てくる。
「ねえ、ブラッド」
 アリスは、思い切ってブラッドに話しかけてみた。
「何かな?」
 書類を捲る指を止めて、ブラッドはアリスの方に目を移した。
「私、あなたの事をもっと知りたいわ」
「……唐突だね」
 ブラッドはゆっくりと立ち上がりそしてアリスの方へと歩みを進める。
「そう…だな。私もお嬢さんの事を知りたいと思ってるよ」
「え……?」
 気付いたらブラッドは自分のすぐ横にいた。
「ちょっ、ブラッド?」
「私の事が知りたいのだろう?」
「え?知りたいってそういう意味?え?……っ」
 自分の予想とはるかに違ったブラッドの行動に戸惑うアリスの唇はすでにブラッドに塞がれていた。
「ブラッド……」
 アリスは唇が解放されると同時にその名を呟く。
「教えてくれるね。お嬢さんのこと」


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「物事にはギブアンドテイクという言葉があることは分かっているだろう?何かを得ようとした時には、何か与えるものが必要なのだよ。分かってるね」
「……な、何を?」
 アリスの身がたじろぐ。
 確かに、フェアではないのかもしれない。
 だが、単身でここに閉じ込められている身。
 何もブラッドに捧げるものはない。
「私は、今何も持ってないのよ?」
「ほう?」
「だ、だから。あなたと取引なんて……」
「おかしなことを言うお嬢さんだ」
「?」
 ブラッドは、クッと笑いながら、杖を今度はアリスのスカートの裾へと持って行く。
「何もない?そんな訳がないだろう。その体があるじゃないか」
「そ、それって……あっ……」
 アリスの体がビクリと反応する。
 ブラッドの杖の先が、アリスの秘部をつつく。
 無機質で硬い感触がアリスの感じる部分を攻めた。
「ああっ……ああ」
抵抗しようにも、両手をふさがれてる状態ではどうしようもない。
「いつもより感じやすいように見えるが?」
「そ…そんな……」
 膝がガクガクと震えて力が入らない。
 まさに、手錠の鎖で釣られてる状態だ。
 手錠の輪が手首に食い込んで痛みを感じる。
 ブラッドは、杖をスカートから抜くと、アリスの顔を押させて正面を見せた。
「どうかね?見えるだろう?今、君がどんなにいやらしい顔をしているか」
「……っ!」